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SOPHOLAのVision(目指す世界観)、Mission(果たす役割)、Values(大切にする価値観)を体現する取り組み・アイデアを発信。
SOPHOLAの雰囲気がわかるような社員の日常や想いも更新していきます。

デジタルマーケティング業界でも生成AIによる対話的な分析の時代に突入

私がデジタルマーケティング業界に入ったのは、今から15年前です。
当時は、ネット広告のレポートを大量の紙で印刷して袋に詰めて、
「はい、今週の数値です!」と持って行くような時代でした。笑

コロナ禍以降はだいぶ様変わりしましたが、
「レポートを作って、PowerPointやExcelで数字を報告する」
という文化は日本ではまだ根強く残っています。
そしてクライアント側も、それを“ふむふむ”と聞くだけ、という光景が多かった印象です。


■ データを扱う深度は本来ここまである

データに向き合う時、本当は次のステップまで深められます。

  • モニタリング

  • 可視化

  • 分析

  • 考察(インサイト抽出)

  • 仮説出し

  • 施策立案

  • 推定・予測

  • 検証

これまでは、ここまでが限界でした。
ただ、生成AIの登場で状況が少し変わりました。


■ 生成AIでできることは“対話”が増えたこと

データを読み込ませて、問いを投げて、AIと対話しながら深掘りしていける。
このスタイルは確かに新しいです。

ただ、個人的にはこう思っています。

人(代理店)と人(クライアント)での対話経験が浅い会社が
AIと対話したところで、質が急に上がるわけではない。

生成AIも結局「Garbages in, Garbages out」で、
質の低いデータや浅い問いに対しては、浅い答えしか返さないからです。
しかもAIは人間みたいに
「そのデータ、ちょっと雑ですよ」
とは教えてくれないんですよね。笑


■ だからこそ、まず“自分たちの深度”を見直す

生成AIの登場によって、
分析・インサイト抽出・仮説出し・施策・予測・検証まで
“AIと一緒に”進められるようになりました。

ただ、その前に

自分たちは今、データ活用のどの深度にいるのか?
どこで止まっているのか?

これを確認する方がよほど重要です。

ここが整っている会社は、AIを入れた瞬間に一気に伸びます。
逆に、ここが曖昧だとAIを導入しても何も変わりません。


■ 最終的に言いたいこと

生成AIの活用は、技術の話ではなく
「問い・対話・思考」を再点検する話
なんだと思っています。

昔みたいに紙袋を抱えて客先に行っていた頃よりも、
今のほうが“問い次第で深度が一気に変わる”時代です。

だからこそ、自分自身も含めて
AI以前のデータとの向き合い方をもう一度見直す。
結局それが、AIとの対話の質を上げる一番の近道だと感じています。


SOPHOLA株式会社
創業者兼代表取締役
飯野 正紀

P.S.小布施堂で初めてランチをいただいたのですが、想像以上に美味しくて楽しめたので、
紅葉の季節にぜひ訪れてみてください!