前回の閑話休題の沖縄・九州編も好評だったので、今回は最終回となる四国編を取り上げたいと思います。実は四国には私も足を運べていないのですが、豊かな自然に加え、独自の文化や魅力がたくさんあるとても素敵な地域です。今回はその一部をご紹介していきます。
3.四国
四国と言えば、やはり有名なのは「四国八十八か所を巡礼するお遍路」ではないでしょうか。四国八十八ヶ所は、弘法大師・空海に縁のある88のお寺を巡る巡礼です。この巡礼は体力的・精神的にも厳しい道のりですが、煩悩が取り除かれ、ご利益がもたらされると信じられています。ここでは、各県の特徴を紹介します。(参照:《四国八十八ヶ所》とは?初めてのお遍路で準備するべきものや巡拝の仕方まで解説)
徳島県「発心の道場」
徳島県には1~23番の札所があります。ここはお遍路のスタート地点で、「発心の道場」と呼ばれます。1番札所の霊山寺ではお遍路セットを購入でき、11番札所までは距離が短く、1日に数ヶ所巡ることが可能です。しかし、12番札所への道には急な坂道「遍路ころがし」があります。
高知県「修行の道場」
高知県には24~39番の札所があります。四国最大の面積を持つ高知県は、お遍路さんにとって修行のように厳しいエリアです。24番札所から38番札所までは約90kmも離れており、歩き遍路には長い道のりとなります。
愛媛県「菩提の道場」
愛媛県には40~65番の札所があります。ここは煩悩を断ち、心が落ち着く「菩提の道場」とされています。山中にあるお寺が多く、自然の中で神聖な雰囲気を感じられます。観光スポットでもある道後温泉近くの石手寺も含まれます。
香川県「涅槃の道場」
香川県には66~88番の札所があります。四国で最も小さい県であるため、札所間の距離が近いのが特徴です。ここで巡礼は結願(けちがん)を迎え、最終地点の大窪寺には「四国霊場結願所」と刻まれた仁王門があります。
四国八十八ヶ所の巡礼は、それぞれの県に独自の魅力と挑戦があり、精神的な成長を促す旅となっています。
四万十川は、高知県西部を流れる全長約196kmの美しい川です。その魅力をいくつか紹介します。
1. 清らかな水
四万十川はその清流が特徴で、透明度が高く、美しい景観を楽しむことができます。水質の良さは四万十川のシンボルともいえる存在です。
2. 多様な自然
川沿いには豊かな自然が広がり、四季折々の風景を楽しむことができます。春には桜、夏には新緑、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季を通じて美しい風景を堪能できます。
3. レジャー活動
四万十川はカヌーやカヤック、釣りなどのアウトドアアクティビティが豊富です。特にカヌーでの川下りは人気があり、初心者から上級者まで楽しめるコースが用意されています。
4. 伝統文化
四万十川周辺には、伝統的な漁法や生活文化が色濃く残っています。川で行われる「鵜飼い」や「伝統的な筏下り」など、歴史ある文化体験も魅力の一つです。
5. 地元の美味しい食べ物
川魚や四万十ポーク、地元で採れる新鮮な野菜など、四万十川流域の食材を使った料理は絶品です。特に、鮎料理や鰻料理は訪れる人々に人気です。(参照:四万十川の恵に感謝! 希少価値の高い『天然うなぎ』を召し上がれ)
6. 温泉と宿泊施設
川沿いには温泉地や魅力的な宿泊施設が点在しており、自然の中でゆっくりとした時間を過ごすことができます。リラックスしたい人には最適なスポットです。
四万十川は、美しい自然と豊かな文化、そして様々なアクティビティを楽しめる場所として、多くの人々に愛されています。訪れることで、自然の魅力と地元の文化に触れる素晴らしい体験ができるでしょう。
今回で最終回となりますが、東京、京都、大阪以外にも多くの独自の魅力ある地域・都道府県があるのが日本という国です。ぜひ日本に2回目以降に来られる海外の方々は、様々な日本の魅力に触れるためにもこれまでご紹介した地域にも足を伸ばしてもらえたら嬉しいです!
SOPHOLA株式会社
創業者兼代表取締役
飯野 正紀