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SOPHOLAのVision(目指す世界観)、Mission(果たす役割)、Values(大切にする価値観)を体現する取り組み・アイデアを発信。
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カスタマーサクセスがワークするための要素

Saasプロダクトや営業組織を持つ企業は、カスタマーサクセスについて幾度となく議論し、トライ&エラーを繰り返してきたと思います。さらに2019年に福田 康隆さんの「THE MODEL」が出版されたことで、さらにその分野での注目度は上がることになりました。 しかし、実際形として、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの4職種を置いたとしても、ただ形だけ役割を置くと職種ごとに向いている方向が異なることもあり、逆にセクショナリズムを産んでしまう、など別の問題もあると思います。特にカスタマーサクセスについては、カスタマーサポート対応がメインとなってしまうなど、より存在意義が難しくなってきます。
今回は簡単ではありますが、カスタマーサクセスがワークするための要素についてお話ししたいと思います。
一般的にカスタマーサクセスは、既存顧客に対しリテンション活動及びアップセルを通し、顧客満足度やLTVの向上を図ります。KPIとしては、解約率(チャーン)、アップセルでの売上が指標となります。 私がSaasプロダクト企業でカスタマーサクセスのポジションにいた時に、THE MODEL型の組織をとったものの、やれ「マーケティングがもってきた顧客の質が悪くてインサイドセールスではつながりにくい」「インサイドセールスでリスト化された顧客は単価が低い」などの不満が常にある状況でした。そうなると、比較的営業などに比べ活動や効果が見えづらいカスタマーサクセスに最終的に矛先が向かい、「仮にチャーンを抑えられても、売上には貢献していない」「単なるサポート業務だけなのでは?」「営業に回って案件数を増やすべき」といった声も上がってきます。
 (とはいえ、いつの時代でも組織である以上、社内には敵を作りたがる人が一定数いるので、この手の話は完全になくならないとは思いますが)
あくまでも私の経験則にはなりますが、カスタマーサクセスで重要なのは業務や取り組み以前の部分が大きいと考えています。
例えば、
・経営層がカスタマーサクセスの役割とKPIを明確にする
・業務KPIと経営KPIの連動を明らかにする
・月間など一定期間で評価を行い、全社に共有する
という、カスタマーサクセスは経営課題に取り組んでいる部署である、という認識を持つことが重要だと思います。
私は2番目が特に重要だと思っており、なぜこの数値を追いかけるのか?といった理由が明確になるため、現場のモチベーションや貢献度に直結してきます。 それにより、解約率(チャーン)が何%以下でないといけないのか?、それに対し何の施策が必要なのか?アップセルでは中長期でどのぐらい売上を積まなければいけないのか?ということを全社一丸となって取り組むことができます。すでにセクショナリズムはナンセンスになってきます。
チャーンに関しては、各社目標値を持っていると思いますが、意外にも業界標準値だったり、競合企業との比較になっているケースが散見されます。つまりマネジメント層の期待値、ということになります。それでは妥当性がないため、組織としてモチベーションを欠くことになり、結果的に達成はおぼつかないものとなるでしょう。
もちろん、上記のKPIやそのためのアクションを主導できるリーダーの存在も重要になってきます。こちらは次回「カスタマーサクセスの理想のリーダー像とは」という観点でお伝えしたいと思います。
SOPHOLA株式会社
山口 武洋