Empower and Revitalize Japan for Next Generation
SOPHOLAのVision(目指す世界観)、Mission(果たす役割)、Values(大切にする価値観)を体現する取り組み・アイデアを発信。
SOPHOLAの雰囲気がわかるような社員の日常や想いも更新していきます。
刮目する時が来た
日本でデジタルマーケティングに携わって14年。14年前は、インターネット広告を取り扱う広告代理店の仕事は(広告主もその場限りでしか目を通さないような)分厚い広告レポートを印刷して、週次・月次で客先で報告。広告運用のレバーとしては、利用する広告媒体とクリエイティブくらいでした。それから数年後に運用型広告(代表例はGoogleリスティング広告)がネット広告の主流になり、ネット広告代理店の重要な仕事として「運用型広告の運用」が追加されました。具体的には、取り扱う広告費用の規模に応じて量や質は変動しますが、
・広告プラットフォームと広告タイプの選択
・広告文/キーワード/ディスプレイバナー/動画などのクリエイティブ提案や改善
・広告の入札や予算配分の調整
になります。現在はAIによって、これらの仕事の殆どが自動化されており、広告主側でも高度な運用型広告の運用が可能となって、広告代理店の介在価値が強く問われる時代に突入しました。
逆にこの14年間、対広告主や広告代理店へのスタンス(協業の仕方)が変わっていないのであれば、刮目しないといけない時が来たと言えます。私は下記のような価値提供できる広告主や広告代理店(ベンダーも)がこの先10-20年生き残っていく気がします。
1.短期思考から長期思考へ
AIが得意な短期的な売上や広告費用対効果などのKPIに一喜一憂するのではなく、「ブランドや商品を今後どうしていくか?」、「未来ビジョンをどのように顧客に伝えていくか?」、「顧客の移り変わるニーズをどのように感受して、対応していくか?」という長期的に見て重要な事柄にきちんと物理的・精神的なリソースを割いていくことがより重要になっています。
2.AI不在からAI共存へ
広告代理店の中には「これだけ作業しているから…」という理由で広告費20%の代理店マージンを正当化している場合があります。しかしながら、上記で触れたようにネット広告の主流である運用型広告の殆どはAIで代替できる時代になっています。24時間365日難解な計算をして最適なアクションをし続けることができるAI不在な状況は広告主や広告代理店にとって、AI共存しているプレイヤーと取り返しがつかないくらい差が生まれています。
3.視野狭窄から視野俯瞰へ
「広告代理店の仕事は広告領域に限定されている」や「広告主はメディア・クリエイティブプランや広告予算の承認だけ」と視野狭窄に陥っているケースが未だに多く散見されます。これら既存の役割を見直して、俯瞰した視点で各自の業務内容を再定義する必要があります。
4.依存関係から自立関係へ
ブランドの未来は広告主自身が責任を持たないといけません。自分の子供の未来を他の第3者に委ねることって余程の事情がないように、広告代理店などに重要業務を丸投げすると同時に自身のブランドの未来を丸投げしていることに気づかなければなりません。
AIテクノロジーの活用が企業規模の大小に関わらず本格化している今、上記のようなマインドシフト・行動シフトを起こせる日本企業(広告主)が1社でも増えることを願っています!
SOPHOLA株式会社
創業者兼代表取締役
飯野 正紀