Empower and Revitalize Japan for Next Generation
SOPHOLAのVision(目指す世界観)、Mission(果たす役割)、Values(大切にする価値観)を体現する取り組み・アイデアを発信。
SOPHOLAの雰囲気がわかるような社員の日常や想いも更新していきます。
プラットフォーマーとの向き合い方
今年1月になって、カリフォルニア州、コロラド州、コネチカット州、ニューヨーク州、ロード・アイランド州、テネシー州、バージニア州の弁護士団と共に、米国司法省が「デジタル広告テクノロジーを独占している」容疑で訴えました。本訴訟では、Googleが、媒体主は広告販売時に、広告主購入する際に利用する必要のある「アドテクスタック」と総称される主要なデジタル広告技術を独占していると主張しています。この独占訴訟を通じて、司法省と各州の検事総長は、これらの重要な市場における競争を回復し、米国民を代表して衡平法上の救済と金銭的救済を得ることを目指すとのことです。
また、今月に入って、米国司法省は、TikTokを所有するByteDanceがジャーナリストやその他の米国人をスパイしていた疑惑を調査していると、ニューヨークタイムズが報じました。この調査は、TikTokの親会社であるByteDance社が、従業員がソーシャルアプリの米国人ユーザーの情報を誤って取得していたことを認めた後、昨年末に開始されたもので、その中にはジャーナリスト2人とその関係者のデータも含まれていたとニューヨークタイムズは報じています。
Google、Amazon、Meta、Apple、ByteDanceなどのプラットフォーマーと呼ばれている存在が一国家の枠を超え、世界中のユーザー、広告主、媒体主などに広範囲に絶対的な影響力を有していることに対して、欧米では法規制の整備と行使を近年スピーディーに進めています。また、Tencent、Alibabaのような主に自国内の巨大なプラットフォーマーとして存在感を発揮する中国企業はこれまでも存在していましたが、ByteDanceは中国発のグローバル展開するプラットフォーマー第一号と言える存在で、米中間の政治的、経済的、軍事的な緊張感も相まって、米国司法省がずっと危険視しています。
日本はどうかと言うと、この辺りの法整備や行使が欧米諸国と比べて後れをとっているように感じます。更に、上記のニュースも大々的に各メディアで取り上げられているわけではなく、国民一人一人も関心を寄せたり、考えたりする機会が少ないように感じます。数年内にこれらプラットフォーマーの解体、保有するデータへの対応含めて様々な行政的な対応が行われる可能性もあります。日本国内でも、どのようにプラットフォーマーと向き合っていくかの議論が少しでも進んでいき、圧倒的なテクノロジーとデータを活用した様々な次世代型のサービスを産んでいく土壌作りも同時に進んでいくといいですね!
SOPHOLA株式会社
創業者兼代表取締役
飯野 正紀