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SOPHOLAのVision(目指す世界観)、Mission(果たす役割)、Values(大切にする価値観)を体現する取り組み・アイデアを発信。
SOPHOLAの雰囲気がわかるような社員の日常や想いも更新していきます。

Amazonドイツ出品の5つのハードル

あるブランドのAmazonドイツへの出品業務を代行させていただきました。業務着手が11月中旬くらいで、実際に出品できたのがこの2月でした。Amazon日本では多分長くて数週間くらいの業務ですが、足掛け約3ヶ月ほどかかったことになります。今回のブログでは、Amazonドイツ出品において最も困難なハードルとなった5つのことを綴ってみます。

まず、Amazonドイツ(amazon.de)についてですが、実はマーケットプレイスの市場規模としては米国に次いで2番目の規模になっています。(参照:Amazon ranking: Amazon’s best-selling URLs) 

断トツ1位のAmazon米国(amazon.com)への出品・出店については、JETRO(Japan External Trade Organization)とAmazonで連携している「Japan Store」のようにAmazon日本(amazon.co.jp)側から丁寧なサポートが得られる形になっています。一方で、2位のamazon.deについては、amazon.co.jpに問い合わせても越境ECに必要なサービスが得られない状況です。

したがって、今回の依頼は一つ一つ調べながら、やりながら進めていきました。以下はそのステップになります。(以下はあくまで当時の調べた情報ベースになりますので、最新情報はご自身でご確認ください!)
1)現地銀行口座・法人設立
今回は弊社のオランダのパートナー企業のSouthparcの力を借りて、オランダの銀行口座・法人設立を行いました。このステップは特に問題なくスムーズに完了。

2)VAT登録番号の取得
EUの国々では、VAT(Value Added Tax)という付加価値税が物やサービスの取引時に発生します。オランダはEU加盟国なので、ドイツのVAT登録番号の取得の必要性はないはずだったのですが、ドイツのVAT番号取得が急に必要になりました。Amazonドイツに問い合わせたところ、背景には、中国事業者の大量出品、出店などがあるようです。「ドイツのVAT番号取得に必要な書類手続きを経ないと出品できないよ」とハードルを上げることで対策を講じているようです。

3)商品情報の登録
全てのAmazonマーケットプレイスと同様で、出品対象商品の商品情報の登録が必要になります。なぜか一つ一つ商品情報を管理画面から登録することもできず、バルク商品登録(複数商品をExcelでアップロードする)しか選択肢がない状況でした。Excelの商品情報テンプレートが用意されているのですが、なぜかアップロードしてもエラーが出てくる状態。問い合わせをしても明確な回答が得られず、ひたすら色々試してみてようやく商品登録ができました。

4)EPR番号の取得
EPR(Extended Producer Responsibility)、拡大生産者責任の番号取得が一番困惑した部分でした。メーカー側が既にEPR番号を取得していたので、弊社側で取得必要性はないはずなのにエラー表示がずっと出ている状態が続きました。登録して1ヶ月しても変わらないため、Amazonドイツに問い合わせたらインストラクションが二転三転して何をどうして良いかさっぱり分からずイライラする毎日でした。結局2ヶ月して、メーカー側のEPR番号でOKということになり、「この毎日1時間近くかけて問い合わせした時間を返してくれ!」と本気で思いました。

5)レスポンスの質とスピード
まず、レスが大体4-5営業日かかりました。そして、こちらの質問内容にピンポイントに答えずに回答集みたいなページのリンクを貼り付けて終わりみたいなのをずっと繰り返される始末…。2ヶ月経ってようやくちゃんとした担当者が登場して、1営業日もかからずシューティングしてくれました。「こんな対応だから米国以外のAmazonマーケットプレイスの越境ECが進みづらいんやな」と感じました。

この経験は非常にフラストレーションの溜まるものでしたが、やはりこういうことにスピーディーに対応するのがSOPHOLAの強みであり、良いところだなぁと思いました。今後もフットワーク軽く、色々なことにチャレンジしていきます!

SOPHOLA株式会社
創業者兼代表取締役
飯野 正紀