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SOPHOLAのVision(目指す世界観)、Mission(果たす役割)、Values(大切にする価値観)を体現する取り組み・アイデアを発信。
SOPHOLAの雰囲気がわかるような社員の日常や想いも更新していきます。

世界最先端海外デジタルマーケティングSaaSビジネスをやる理由

海外デジタルマーケティングSaaS(Software as a Service)ビジネス(支援)を始めて、前職の楽天リンクシェア(マーケティング)在籍時代を含めれば、この領域に携わって丸6年が経過していました。世界中で日々勃興する様々なデジタルマーケティングSaaSテクノロジーにアンテナを張り続け、実際にキャリア累計12カ国23社の海外デジタルマーケティングSaaSビジネスの支援をしてきました。

本日は、この非常に思い入れのあるビジネスについて、特に
「なぜ世界最先端海外デジタルマーケティングSaaSビジネス(支援)をやっているのか?」
を綴ってみたいと思います。

まず第一に、実際問題として、まだ世の中に流通していないような、「世界最先端のデジタルマーケティングAI技術やその他の機能がほぼ全て海外デジタルマーケティングSaaSから産まれている」からです。GAFAのアドテクの強みと限界(1)でもご紹介した、2012年に日本進出した、目標CPA(目標費用対獲得件数)と広告予算を設定したら、目標CPAに向けて自動的に広告配信方法を最適化してくれるDSP(ディスプレイ広告):Rocket Fuel(当時の日本のアドテクノロジー業界にとっては、黒船のような存在でした)は、世界のどのアドテク企業も有していない自動最適化機能を持つアドテクノロジー企業(米国)でした。この他にも1-2年後に彗星の如くやってきたリターゲティングディスプレイ広告:Criteo(フランス)も世界で類を見ないようなリターゲティング広告技術を有していました。つまり歴史を振り返っても、デジタルマーケティングテクノロジーやアドテクノロジーの領域で未踏の歩みを進めてきたのは、こうした世界最先端海外デジタルマーケティングSaaSスタートアップ・ベンチャー企業なのです。

第二の理由としては、「日本のデジタルマーケティング・アドテクノロジー市場がガラパゴス化」しているからです。先程挙げたソリューションは比較的早期に順調に資金繰りができ、海外マーケットで実績を多く上げることができたテックスタートアップ・ベンチャー企業で、日本にも1-2年のタイムラグで進出できています。一方で、上記の条件を満たしていない尖ったAI技術やその他技術を持つデジタルマーケティング・アドテクノロジー企業は海外に沢山存在しています。そういった企業は、日本企業がリスクテイクしないカルチャーでほぼ国内SaaSのみ活用したり、言語・商習慣・マーケットの違いの厚い壁に阻まれて、「日本以外の英語が通じるアジアマーケット」に優先的に市場進出していっています。私はこの現状に大変危機感を持ち、一石を投じたいと考えてこのビジネスに取り組んできました。

第三の理由としては、「最先端テクノロジー×人で劣勢を覆せる可能性を生む」ことができるからです。ガラパゴスでも日本のデジタルマーケティングSaaSはバグも少なく、UIが見やすく、痒いところに手が届くきめの細かい機能が多いのが特徴です。しかし、それらの多くは、当然大手総合/ネット専業広告代理店がリーチしている首都圏の大手競合他社や地方大手企業に提案されて、導入済みです。つまり、この部分で地方の小〜中規模事業社(例:年商10億未満)が競争するには、「人」の部分で優位に立つしかないのですが、大手総合/ネット専業広告代理店で優秀なコンサルタントや広告運用者がアサインされるのは、首都圏の大手競合他社や一部地方大手企業です。弊社もそうですが、この劣勢を覆すには、地方の小〜中規模事業社は本来国内流通していないような最先端デジタルマーケティングテクノロジーに積極的に挑戦したり、自社や外部から優秀なブレインを採用、育成、委託・協業していく必要があると考えています。

最後の第四の理由としては、「自身が最も興味があり、人や企業に最も貢献できる領域」だからです。色々な業界を見てきましたが、この海外デジタルマーケティングテクノロジーSaaS領域は、最も変化や進化が多く産まれ、衰退するのも早い領域の一つです。先程挙げたRocket Fuelは日本上陸後5年でSizmekという別会社に買収されてますが、こういうことが日常茶飯事のように起こります。あるデジタルマーケティングテクノロジー領域で3年間会社名がグローバルで残ったら「本当にすごいなぁ!」と感嘆できるような超激烈な企業競争が繰り広げられています。この川の激流下りが無限に続くような海外デジタルマーケティングSaaS業界でアンテナを張り続け、タイムリーに日本企業に提案・導入することは本当に難易度が高く、非常に高い専門性、適応力、実行力が求められます。このビジネスマンとして成長を常に実感できて、できる人が圧倒的に少ない領域だからこそ、日本人や日本企業にプロダクト・サービスを提供するやり甲斐を強く実感できているのだと思います。

次回は、m19との出会いによって見えてきた、このSaaS支援サービスの成功の秘訣を綴っていきます。お楽しみに!

SOPHOLA株式会社
創業者兼代表取締役
飯野 正紀

追伸:息子もすっかり大きくなって、「バイバイ、バイバイビー」と憎たらしい顔で自分に反抗してくるようになりました。笑